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認知症の周辺症状 ― 徘徊 ―

認知症の周辺症状としての徘徊とはどんな症状か

健常者の徘徊と認知症患者の徘徊は違う

徘徊とは、あてもなくただ歩き回る状態のこと。言葉の定義だけで考えれば、認知症ではない健常者でも徘徊することはあります。

しかしながら認知症患者における徘徊は、健常者における徘徊とは本質的に別。本人としては何らかの目的を持って歩き始めたにも関わらず、途中、その目的を忘れてウロウロしてしまうのが認知症患者の徘徊の特徴です。徘徊中に道順や自宅へのルートを忘れることがあることから、介護者は患者を十分に見守ることが大切です。

徘徊は認知症の周辺症状

徘徊という行動そのものは、認知症の中核症状ではありません。認知症の中核症状としての判断力低下や見当識障害などの影響として、言わば派生的に徘徊という行動が生じます。その意味において、認知症における徘徊は中核症状ではなく周辺症状と分類されています。

認知症の周辺症状として徘徊が現れる原因

認知症のタイプにより、徘徊の原因が異なります。

アルツハイマー型認知症における徘徊

主に、見当識障害や判断力の低下などの影響で徘徊が生じます。見当識障害とは、「ここがどこか分からない」「いま何時か分からない」などの症状を指します。

脳血管性認知症における徘徊

主に、夜間せん妄の影響により徘徊が生じます。夜間せん妄とは、夜間に幻覚を見たり見当識障害を起こしたりする症状。軽いパニックと考えれば分かりやすいでしょう。

レビー小体型認知症における徘徊

主に、せん妄や幻視などが原因となり、家中を徘徊する例が見られます。

前頭側頭型認知症における徘徊

主に、常同・強迫行動の影響により「周回」という症状が見られることがあります。「周回」とは、毎日、同じルートを速足で何度も歩き続ける症状のこと。「周回」が見られても、病気が進行するまで迷子になることはありません。

認知症の周辺症状としての徘徊の治療法

徘徊が認知症の周辺症状である以上、徘徊を改善させるためには認知症を改善させることが前提となります。現状、認知症に対する薬物療法は存在するものの(抗認知症薬)、それらはあくまでも対症療法であり、認知症の根治を目指す治療法ではありません。徘徊の症状の程度に応じ、少しでも症状を緩和させるための適切な治療法を主治医から提案してもらってください。

なお、患者の徘徊を無理に止めようとすると、逆に状況が悪化することがあります。介護者は「何の目的でどこに行こうとしているのか」など、本人にやさしく尋ねてみるようにしてみましょう。介護者に時間の余裕がある場合には、安全を見守る意味でも患者の徘徊に同行することも大切です。

「嫁に財布を盗まれた」などと言って騒ぐ(妄想)、ふらりと散歩に出たまま迷子になり、警察などに保護される(徘徊)、自分の便をいじったり壁に塗ったりする(弄便)等々…。認知症というと、このような問題行動ばかりがクローズアップされがちです。これらの症状はまとめて「周辺症状(BPSD)」とよばれます。

引用:「ウルトラ図解 認知症 予防・治療から介護まで、知っておきたい最新知識」p.26
監修:国立大学法人 東京医科歯科大学脳統合機能研究センター認知症研究部門 特任教授 朝田隆

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