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認知症の進行を食い止めるために

認知症や、その前段階の症状を食い止めるための情報をご紹介。認知症の診断・治療におすすめの病院や、認知機能改善に役立つ情報をまとめています。

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前頭側頭型認知症(ピック病)

原因や症状は?
前頭側頭型認知症はどんな病気か

前頭側頭型認知症とは、脳の前や横の部分が機能低下したり、委縮することによって発生する認知症です。
他の認知症と違い「指定難病」に認定されており、認知症全体の中で占める割合も3~5%程度。現在国内には10,000~12,000人程度の患者がいるとされています。また発症は比較的早く40~60代に多く見られます。

アルツハイマー型認知症などとは現れる症状が異なるため、一般的な軽度認知障害から前頭側頭型認知症に進行するケースは、少ないと思われます。

前頭側頭型認知症はどんな症状が出るのか

前頭側頭型認知症には、どのような症状が見られるのでしょうか。進行レベル別に見ていきましょう。

  • 軽度…言語障害、情緒障害、自制力の低下や異常行動
  • 中度…同じ言葉や行動を繰り返すといった異常行動、集中力の欠如
  • 重度…意欲低下による寝たきり

特に注意すべきは異常行動で、患者によっては突然怒りっぽくなったり、他人を見下したような態度を取るようになります。また万引きや他人の家への侵入など、反社会的な行動をとりはじめるケースも。集中力の欠如が見られるようになると、病院での診療中にプイと席を立ってしまうこともあります。

いずれの場合も本人に病気の自覚がないため、病院への受診が遅れてしまうことがあります。

前頭側頭型認知症の初期には、記憶障害や見当識障害は目立ちません。進行に伴い自制力の低下(粗暴、悪ふざけなど)、感情鈍麻、常同行動(同じような動作・行動をくり返す)、異常行動(他人の迷惑を省みない、浪費、窃盗など)、人格変化(無欲・無関心)、感情の荒廃が進みます。言語面では会話が少なくなり、末期には緘黙となります。

引用:国立長寿医療研究センター 内科総合診療部長 遠藤英俊(2010)「よくわある認知症Q&A 知っておきたい最新医療とやさしい介護のコツ」p.27

前頭側頭型認知症になる原因

前頭側頭型認知症の原因はまだはっきりと解明されていませんが、遺伝的な性質は強く、家族に何らかの神経障害を持つ人がいると、本人の発症リスクも高まります。
また「特定のたんぱく質が脳に溜まると、発症に繋がる」とする最新の研究発表もあるようです。

なお前頭側頭型認知症患者の脳内には「ピック球」と呼ばれる神経細胞内の病変が見られます。
このため前頭側頭型認知症は「ピック病」と呼ばれることもあります。しかし、ピック球が見られる患者をすべて同一の病気として扱うべきなのかは、医療の現場でも議論が続いている段階です。

前頭側頭型認知症の治療法

現在のところ、前頭側頭型認知症を根治させる治療法はありません。診療する医師によって薬が処方されることもありますが、有効性の見解も一致していないようです。

前頭側頭型認知症には反社会的/暴力的な行動が伴うこともあるため、ケースによっては、一時的に精神病院への入院が推奨されることもあります。

家族など周囲の人は、まず前頭側頭型認知症の症状について知識を深め、患者がどのようなタイプに当てはまるのかを、研究することが必要。
日々の行動をよく観察し、パターンを研究しながら適切な介護環境を整えていきましょう。

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