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認知症の進行を食い止めるために

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異食

認知症を患う患者の中には、食べ物でないものを食べてしまう人がいます。この症状のことを、異食と言います。異食の対象は、花やティッシュ、石鹸などさまざま。体に害のないものを異食する分には問題ありませんが、電池や洗剤、タバコなどを異食した場合には、重大な健康被害が生じる恐れがあります。患者が異食しないよう、介護者には十分に配慮した生活環境づくりが望まれます。

認知症の周辺症状の異食はどんな症状か

異食とは、食べ物ではないものを食べてしまう症状のこと。認知症の人のすべてに見られる症状ではありませんが、決して少なくはない症状の一つです。

異食の対象に傾向はありません。ティッシュ、花、石鹸、布きれ、紙おむつなど、口にすることができるものなら何でも食べます。健康被害のないものを口にする分には問題ありませんが、中には、潜在や漂白剤、タバコ、殺虫剤、薬品、電池など、重大な健康被害を起こす可能性があるものを異食してしまうこともあるので、介護者は注意が必要です。ビニールを食べて窒息してしまう例も見られます。

1~2歳の子供に対して「タバコを食べたら危険だからダメだよ」と注意しても理解できないことと同様、認知症の患者に対して異食を注意しても意味はありません。注意されたことがストレスとなり、かえって異食症状が悪化する恐れもあります。

異食を目にした場合、介護者は注意するのではなく、別の視点からの適切な対応をとるようにしてください。異食が改善されない場合には、医師等の専門家に相談するようにしましょう。

周辺症状として異食を起こす原因

認知症による異食の原因には、主に以下のものがあると言われています。

失認

失認は、認知症の周辺症状ではなく中核症状の一つ。五感が感じたものを正しく認識できない症状のことを、失認と言います。

失認を生じた患者の中には、目で見たものを食べ物であるかどうか判断できないこともしばしば。食べ物ではないものを食べ物と誤認して口に入れ、かつ口に入れても食べ物であるとの認識が続き、結果、飲み込んでしまうことがあります。

空腹感

失認症状を持つ患者が空腹を感じた際、目の前にあるものを口にしてしまうことがあります。また、認知症の影響で脳の満腹中枢が障害されている場合、実際には空腹ではなくとも異食を起こしてしまうことがあります。

習慣の影響

食事の時間になったり、または、いつも食事をしている席に座ったりすると、食事のタイミングであると本人が誤解し、目の前にあるものを食べてしまうことがあります。

不安やストレス

認知症であろうとなかろうと、人は、不安やストレスを感じた際、口に何かを入れることで気持ちが落ち着くことがあります。健常者の中にも、不安・ストレスを感じた際に、タバコやガムを口にする人は少なくありません。

認知症の患者においても、何らかの不安やストレスを感じると、気持ちを落ち着かせるために、目の前にあるものを口にすることがあります。

認知症の異食への対応と治療法

認知症による異食が生じた際の対応、および治療法について見ていきましょう。

対応

被介護者に異食が見られた場合、介護者は以下のような対応をとるようにしましょう。

上記の対策を行っても異食が収まらない場合には、医師やケアマネージャー等、専門家に相談してください。

また、万が一、電池やビニール、潜在、タバコなど、健康被害の可能性があるものを食べてしまった場合には、速やかに医療機関に相談してください。

なお、異食をしてしまった本人に対し、介護者が強く注意することは禁物。注意されたことがストレスとなり、かえって異食の症状が悪化する恐れがあるからです。

治療法

異食は認知症の周辺症状。よって異食を改善させるためには、異食そのものの治療を目指すのではなく、認知症自体の進行を抑えることが大切になります。

すでに病院で認知症との診断を受けた方は、医師からドネペジルやガランタミン、リバスチグミン、メマンチンなどの薬が処方されているはずです。これら薬を適切に服用することで、認知症の進行そのものを抑えるようにしていきましょう。

引用:「認知症と過食・拒食・異食」杉山孝博(川崎幸クリニック院長)

引用:熊本病院機構熊本医療センター「【第196号】認知症について、認知症治療薬について」

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