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プロポリス

天然の抗生物質といわれるプロポリスは、腫瘍や炎症に効果を発揮するといわれています。最近では、軽度認知症の改善について研究も進められており、今後ますます注目されていく物質といえるでしょう。
こちらのページでは、プロポリスの特徴や脳、神経細胞への効果、摂取方法についてお伝えします。

脳・神経細胞への効果

プロポリスの脳・神経細胞への効果

認知症の原因は、アミロイドβの沈着以外にも慢性全身性炎症といった症状が考えられています。プロポリスは神経細胞を保護して、全身性炎症を抑制するのに高い効果が期待できるとのこと。全身性炎症は、臨床医研究において、認知機能を低下させることが分かっています。そのため、全身性炎症を抑制するプロポリスは認知機能の抑制に一役買っているのです。

プロポリスの特徴

プロポリスについて

プロポリスは、植物の新芽や樹脂、ミツバチが集めてくる植物を原料として作られる天然由来の物質です。薬ではないため決まった摂取量はありませんが、規定の量を意識するようにしましょう。熱に弱い物質のため、調理時はなるべく強火にしないようにしてください。プロポリスの特徴として、ビタミンCが含まれていません。ハチミツやレモンジュースなどのビタミンCを含んでいる食品と一緒に摂ると効果的です。ちなみに、ビタミンCに含まれている酸味が、プロポリス特有の苦みも消してくれます。

チベットと九州大の研究

研究の概要

九州大大学院歯学研究院の武洲準教授率いる研究グループは、2013年から2年間、チベットの健康な高齢者を対象に研究を実施しました。60人の高齢者(平均年齢72.8歳)を2つのグループに分けて研究を行っています。毎日0.83グラムのプロポリスを摂取してもらうグループと、プラセボを摂取するグループに分かれているのがポイント。各グループ、摂取前と、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年と定期的に、MMSE検査(30点満点)を実施し、認知機能について計測を行いました。[注2]

研究の結果

認知機能が改善することが明らかに

プロポリスを1年以上摂取した高齢者は、ププラセボを摂取するグループに比べて高齢者と比較して認知機能に明らかに差がありました。試験実施から、1年後に検査を実施したところ、プロポリスを摂取した30人は、MMSE検査の平均点数が上がっています。摂取前は、26.17点でしたが、1年後は28.19点まで改善しました。一方、プラセボを摂取するグループは、26.17点から23.87点に低下。プロポリスを1年間摂取し続けたグループの、認知機能が改善していることが分かりました。

他にも、認知症の原因といわれている、全身性炎症を示す血中物質に対しても改善がみられました。プロポリス摂取グループは、2年で血中物質が半減することが明らかに。しかし、プラセボを摂取するグループに関しては、血中物質が2倍近く増加していました。認知症の原因は全身性炎症といわれており、進行すると脳炎症が起こり認知機能に影響を及ぼします。その点、「プロポリスは炎症効果を抑える働きがあるため、認知機能の改善につながっている」とのこと。肝臓や腎臓、血糖値も観察しましたが特に副作用はみられませんでした。

用語の解説

今後の研究に期待したいプロポリス

すべてのプロポリスに同様の効果があるとは限らない

樹脂から作られるプロポリスは独特の粘着質を持っており、色や味、香りなども産地によって異なります。ミツバチが集めてくる樹液を筆頭に、採取地や時期、天候など多種多様の複雑な条件が重なって形成される物質です。そのため、プロポリスは産地によって成分が変わり、抽出方法も異なるためすべてのプロポリスが同じ効果を持っているとはいえません。

3つの抽出方法
アルコール抽出法

プロポリスを飲用アルコールに入れてかき混ぜて抽出する方法です。かき混ぜた後は、ろ過してアルコールとプロポリス成分と融和。本来プロポリスは、脂溶性のため水に溶けにくいのですが、アルコールにはよく溶ける性質があります。また、アルコールには殺菌作用があるため、この抽出法が導入されました。

グリセリン抽出法

アルコールを蒸発させたあと、プロポリス固形分に面活性剤を加えて乳化し、グリセリンを加える方法です。アルコールを含んでいないため、刺激や匂いがありません。グリセリンの甘みも手伝って、飲みやすくなります。ただし、少しだけ食品添加物を摂取することになるのが注意点です。

水抽出法

アルコール抽出法を水に置き換える方法です。プロポリスは水に溶けにくいため、抽出するのに2週間から1ヶ月かかるのが難点。そのうえ、アルコール抽出法よりはプロポリスが残らないという欠点もあります。ただ、アルコールの刺激がないため飲みやすくなっているのがポイントです。

条件によって成分が変化しやすい

プロポリスの成分は様々な変化条件がある

プロポリスは、ミツバチが色々な木から樹液を集めて作ります。そのため、同じプロポリスでも原産地の植物や木によって成分が変わってくるのが特徴です。さらに、採取地や、採取時期、養蜂農家によるミツバチの飼育方法により品質も変わってきます。採取条件が異なるため、どの産地でとれたプロポリスの方が優れているのか明確にするのは困難といえるでしょう。

一般的にフラボン類といった有機化合物の一種が多く含まれているほうが良いとされています。
ただし、フラボン類のみがプロポリスの成分とは限りません。人工的に生成することが難しい物質ため、ミツバチが集めてくる樹脂が成分を知るうえで大切なポイントになります。例えば、ブラジル産のプロポリスは、ユーカリ木の植林が盛んなので、ユーカリ樹液を多く含んでいるとのこと。このように、産地の植林やミツバチによってプロポリスの成分は変わってくるといわれています。

まとめ

プロポリスはまだまだ多くの可能性を秘めている

プロポリスには、神経細胞を保護したり、抗酸化や抗菌作用があったり、さまざまな働きがあることが研究により明らかになっています。しかし、プロポリスは産地や環境によって成分や効能が少し変わってくるため一概に認知機能に効果があるとはいえません。製造過程もミツバチによって生成されるため、まだまだ謎が多い物質の一つといえるでしょう。ただ、研究によって人体にもたらす恩恵も明らかになっているのも事実。今後の研究に期待したい物質です。

参照元

  1. ホップ由来のビール苦味成分であるイソα酸のアルツハイマー病予防に関する作用機序を解明~世界で初めてビール苦味成分の予防効果を確認~,2016年11月28日.(http://www.kirin.co.jp/company/news/2016/1128_03.html
  2. 「プロポリスで認知機能改善」 チベットの高齢者で確認 九州大などの研究グループ(https://www.nishinippon.co.jp/nnp/medical_news/article/427316/

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