認知症の改善・予防を目指すご家族を支えるサイト

認知症の進行を食い止めるために

認知症や、その前段階の症状を食い止めるための情報をご紹介。認知症の診断・治療におすすめの病院や、認知機能改善に役立つ情報をまとめています。

家族が「軽度認知障害」と診断されたら進行を食い止めたい人のためのMCIナビ » 進行を食い止める 軽度認知障害を改善・予防をしていく方法 » 食事 » ポリフェノール

ポリフェノール

ポリフェノールには、抗酸化作用や抗炎症作用、抗腫瘍作用などがあることが知られています。軽度認知障害(MCI)の人がポリフェノールの摂取する場合、どのような効果をもたらしてくれるのでしょうか?脳・神経細胞への効果やポリフェノールの特徴、たっぷり摂れる料理などを調べてみました。

ポリフェノールの脳・神経細胞への効果

ポリフェノールを摂取することで、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβたんぱくやタウたんぱく、αシヌクレインの生成を抑制して、脳や神経細胞への作用を弱めてくれる効果が期待できます。他にもアミロイドβたんぱくの蓄積を予防したり、神経をアミロイドβたんぱくの毒性から保護したりする働きを持っていることが分かっているのです。

ポリフェノールの特徴

ワインイメージポリフェノールは、赤ワイン・緑茶・ごま・大豆・カカオ・紫芋・ブルーベリーなどの食品に多く含まれている成分です。

一日の摂取量の目安は、必須栄養素ではないので基準値が決まっていません。抗酸化作用が有効になるのは、緑茶だと1日10杯ほどといわれています。

摂取時の注意点として、ポリフェノールは熱に強くて壊れにくい性質を持ちますが、非常に酸化しやすいため、空気に触れると変質してしまうのが特徴です。また。ビタミンやコラーゲンなどの成分と一緒に摂ることで、相乗効果が期待できます。

ワイン摂取と認知症、アルツハイマー症との関係の研究

1997年に仏のボルドー大学が発表した研究内容

フランスのボルドー地方に住む65歳以上の3,777名を対象に、飲酒量と認知症の発症リスクを3年間に渡って追跡する調査が行われました。[注1]

研究結果

毎日赤ワインを375~500ml飲んでいる人は、日頃から赤ワインを飲まない人に比べて認知症の発症リスクが5分の1になったことが報告されました。

赤ワインに含まれるポリフェノールのアミロイドβの生成を抑制する作用によって、認知症の発症リスクが軽減されたと考えられます。またポリフェノールとアルコールを一緒に摂ることで吸収力が上がり、認知症のリスク軽減につながったといえるでしょう。

ポリフェノールがたっぷり摂れる!おすすめレシピ

炊飯器パンで白身魚サンド 4人分

食材

サンドイッチイメージ

作り方

炊飯器の内釜に薄くオリーブ油を塗り、合わせておいたAを入れて早炊きコースで炊きましょう。パンが焼き上がったらスライスして、解凍しておいた白身魚フライとタルタルソースをのせ、ミニトマトとレタスを添えてできあがりです。

オリーブオイルとアミロイドβの研究

ルイジアナ大学のAmal Kaddoumi氏は、地中海地域での認知症発症率が低いことに着目して研究を行いました。地中海地域では、オリーブオイルの消費量が多く、認知症の予防と何らかの因果関係があると仮定して調査を開始。人の脳と本質的に違いがないといわれているネズミを研究対象にしています。おもに、オレオカンタールと呼ばれるリーブ・オイルから抽出された天然有機化合物を投与。認知症の原因といわれている脳細胞のアミロイドβの量を計測して実験を行いました。[注2]

研究結果

Amal Kaddoumi氏が発表した研究内容

オリーブオイルに含まれている、オレオカンタールやオレイン酸(動物性脂肪や植物油に多く含まれている脂肪酸)が認知症を抑制することが判明しました。認知症の原因といわれるアミロイドβの量を減らし、蓄積しないようにする働きがあるとのこと。脳内のアミロイドβを除去するために、必要なタンパク質や酵素の生成を増加することが分かりました。

他にも、オリーブオイルに含まれているオレオカンタールには抗酸化ポリフェノール類が豊富に含まれています。脳や体内の老化の原因となる酸化を防ぐ効果にも期待ができるでしょう。軽度の認知症予防や改善のために、オリーブオイルを摂取することで抑制する効果があると結論づけています。

用語の解説

レシピ

鶏肉とズッキーニの白ワイン蒸し 4人分

食材
作り方

鶏モモ肉を一口大に切り、塩、胡椒、ワインで下味をつけて10分おきましょう。時間が経ったら鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて弱火で熱します。ニンニクの香りが油に移ったら中火にして、鶏モモ肉を投入。両面に焦げ目がつくまで焼いてください。両面に焦げ目がついてきたら、Aの食品(ズッキーニとシメジ、プチトマト、ワイン)を加えます。蓋をして弱火で8分ほど蒸し焼きにするのがポイント。仕上げに塩と醤油で味を調えて、粉パセリとゴマで彩りを足して完成です。

ココアとアミロイドβの研究

イタリアのライクラ大学のDesideri博士のチームによる、ココアに含まれているフラバノールと認知機能に関する研究が行われました。心疾患がない健康な90人の軽度認知障害の高齢者(平均年齢71歳)を対象に実施。8週間にわたり毎日、ココア・フラバノール飲料を飲んでいただきました。

3つのグループに分かれて調査を行っています。毎日フラベノールを990mgを摂取する高摂取グループ、520gmを摂取する中程度摂取グループ、45mg摂取する低摂取グループに分けているのが特徴です。[注3]

研究結果

Desideri博士のチームによる研究内容

毎日フラベノールを520~990mgを摂取する中~高摂取グループは、45mg摂取するグループと比べて、認知機能が改善したと発表されました。ミニメンタルステート検査(MMSE)では、3グループとも明確な差はなかったそうです。一方、言語流暢テストでは、中~高摂取グループのほうが改善される傾向にあることが明らかになりました。他にも、インスリン抵抗性、血圧、脂質過酸化についても、中~高摂取グループで低下が認められています。

ただし、認知機能の改善はココアに含まれるフラバノールの作用になるのか今回の試験からは断言できないとのこと。フラバノールはココア製品や赤ワインに多く含まれていますが、赤ワインは飲み過ぎに注意、ココアは砂糖が大量に使われているケースがほとんど。摂取方法に気を付けなくてはいけません。

用語の解説

レシピ

ぽかぽかホットジンジャーココア&ココアくず湯 2人分

食材
ホットジンジャーココア
ココアくず湯
作り方
ホットジンジャーココア

黒砂糖のかたまりを耐熱容器に入れ、ラップをしないで電子レンジで40秒加熱してください。加熱後はスプーンで黒砂糖がやわらかくなっているため、スプーンの裏側でつぶしていきましょう。細かくなった黒砂糖を鍋に入れ、純ココアを入れて、牛乳を少し加えて練るようにしてください。牛乳を全て入れたら点火。沸騰直前にしょうが汁を加えて完成です。カップに注いだ後は、しょうがの薄切りを飾るとココアの色と相対的な色がマッチして見栄えが良くなります。

ココアくず湯

小鍋に、Aの材料を入れて混ぜて牛乳を少し加えてよく練ります。まんべんなく練ったら、水を入れてのばし弱火にかけてください。とろみがつくまで混ぜて沸騰したら完成です。器に注いだあとは、煎り玄米を散らすと彩りがきれいで食欲を誘います。

クルクミンとアミロイドβの研究

カレーやスパイスを多く摂取するインドでは、認知症の発症頻度が低いことが明らかになっています。このような事例に注目した金沢大大学院の山田正仁教授は、研究チームを率いて研究を行いました。カレーやスパイスに含まれている成分に注目し、クルクミンがアミロイドβに働きかける作用について調べています。実験は、認知症の原因といわれているアミロイドβタンパクが脳に凝縮していく脳の過程を試験管の中で再現。試験管の中にクルタミンを加えて、抑制効果があるのかを計測しました。[注4]

研究結果

金沢大大学院の山田正仁教授の研究内容

クルクミンを加えたことで、アミロイドβタンパクの凝縮につながり、増加を抑制することが明らかになりました。クルクミンの濃度が濃いほど、アミロイドβを抑制することも分かっています。

特筆すべきは、すでに線維化したアミロイドβにも抑制効果が見られたということ。通常、線維化したアミロイドβは、毒性をもっており、疾病の発症時期に多く見られます。つまり、アミロイドβ繊維が形成されると認知症やあらゆる症状を進行させる可能性が高いのです。研究結果では、線維化したアミロイドβが分解される傾向になることが分かりました。濃度が濃くなるにつれて分解しているとのこと。クルクミンは、認知症の予防や治療薬開発においても期待ができる成分として現在も研究が進められています。

用語の解説

クルクミン:スパイスや食品領域の着色剤として使用されているポリフェノール化合物。

レシピ

野菜スティックのサラダのディップソース・ターメリック味噌おじや 1人分

食材
ターメリック味噌
野菜スティックのディップ
ターメリック味噌のおじや
作り方
ターメリック味噌

鰹節を耐熱皿に移したあと、ラップをかけずに600wの電子レンジで1~1分半加熱する。加熱後は手で砕いて細かくします。細かくしたら、味噌・酒・ターメリック・オリーブオイルを加えて混ぜ、ラップを広げて長方形に整えてください。10等分に切り込みを入れ、そのうちの1塊をお椀に入れてお湯を注げば味噌汁の完成です。

野菜スティックのディップ

野菜をスティック状に切る。切ったあとに数分程度氷水に浸して水気を切ってから盛り付けるとシャキシャキ感がでますよ。

ターメリック味噌のおじや

ターメリック味噌と水をかき混ぜる。ごはんとすりおろしたしょうがを加えて、告知切りにしたねぎをトッピング。最後に電子レンジ600wで2分加熱したら完成です。

テアニン、カテキンとアミロイドβの研究

認知機能の低下を引き起こす要因は生活習慣や食事などさまざまなことが関与しているといわれています。認知症に関しては、神経の異常によるものがほとんど。脳梗塞や脳出血により脳の血流が滞ってしまうことが原因の一つといわれています。その点、カテキンやテアニンなどの緑茶成分が神経を保護する作用があることはいくつもの研究機関で示されているのが特徴。さらに、緑茶をよく飲む人ほど認知機能が低下しないという研究結果が報告されています。[注5]

このような背景を踏まえて、カテキンやテアニンに含まれている成分には認知症の予防や抑制に関係があるといえるでしょう。実際に、静岡県立大学薬学部の山田教授と社会福祉法人白十字会・白十字ホームの田熊親方医師で研究が行われました。テアニンやカテキンと認知機能に関する検査を中心に実験開始。家族の同意の元、認知機能が低下傾向にある平均年齢88歳の高齢者12名を対象に計測を行っています。

3ヶ月間、緑茶抹を1日2g毎日摂取してもらい、緑茶抹の摂取を開始する前と後で認知機能検査を行っています。血圧や血清脂質、耐糖能異常、動脈硬化指標、血中カテキン濃度を計測しました。

研究結果

テアニンやカテキンと認知機能に関する検査

3ヶ月後の、認知機能検査では12名中8名の方で改善が見られました。近時記憶の検査項目において、改善の傾向があることが明らかになっています。緑茶を摂取する前は、認知機能検査近の近時記憶項目で、0点だった方も、摂取後の検査では3点まで点数を伸ばしています。摂取した方のほとんどで点数が伸びた結果になりました。血液中の、緑茶抹摂取率は99.7%と良好であり、摂取後の血中カテキン濃度も上昇しています。緑茶抹摂取率や血中カテキン濃度の上昇とともに、認知機能の低下を抑制する可能性があるとのこと。

また、ほかの評価項目では、血清中性脂肪といった生活習慣病の危険因子の低下も認められています。緑茶に含まれているカテキンやテアニンなどの緑茶成分は、認知機能の抑制にとどまらず生活習慣病を予防する効果にも期待ができます。お茶にはまだまだ、体にとって良い可能性を秘めている有効成分があるとのこと。今後も研究を続けていくと発表がありました。

用語の解説

ミニメンタルステート検査(MMSE):見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力に関して質問形式で行う知能検査。30点満点中23点以下で認知症が疑われます。

ヒトを対象とした研究で抹茶と脳内のアミロイドβ量の研究

認知機能に関して総合的な検査を行います

今回の研究に携わるのは、株式会社島津製作所と株式会社伊藤園、株式会社MCBIの3社。認知症の前段階である軽度認知症を対象に、「抹茶の認知機能低下抑制効果を評価する臨床試験」を行うことで合意しています。研究チームは「日本人に馴染みがある抹茶を摂取することで、認知機能低下の抑制つなげられるかもしれない」という目的で結成されました。[注5]

各企業が共同で認知症対策をする要因として、少子高齢化社会が原因といえます。今後も、少子高齢化が進む日本において、認知症患者の増大は避けては通れない社会的問題です。厚生労働所の発表によると、2025年には65歳以上の認知症高齢者の数が約700万人に達するとのこと。日本の人口5人に一人が認知症患者になると予想されています。つまり、早急に認知症を予防するための改善策が必要になってくるといえるでしょう。

本試験では、軽度認知症および、プレクリニカル期といった認知症予備軍の方を対象に検証します。飲料や食事などで積極的に抹茶を摂取してもらい、「認知機能の改善がみられるか」について検証。検証期間は、2018年11月から翌年の10月までの12ヶ月間行います。検証開始前後で、各種認知検査、血中のタンパク質測定、血中動態分析、睡眠調査など総合的な面から解析を行う世界で初めての研究です。

研究を行う島津製作所について
古くから医療業界に携わってきました

創業から135年以上と長きにわたって科学技術で社会に貢献してきた島津製作所。創業当初から、「人と地球の健康」の実現というコンセプトを掲げて製品の開発や研究に携わってきました。認知症・パーキンソン病・がんといった症状を改善するために研究機関と提携して研究を行っています。医療業界の発展のために、検査や治療に使う医療機器も開発。国内の活動にとどまらず、アメリカや中国、ヨーロッパ、アジア圏に製造子会社を設立し日々研究を行っているのが特徴です。

研究を行う伊藤園について
お茶の成分に注目した研究を行っています

緑茶で名高い伊藤園。お茶やコーヒー、ジュースといった飲料水を取り扱っているメーカーです。自社工場5つと研究所1つを国内に持っています。研究所では、「誰もが健康で生き生きと活躍できる社会を目指す」というコンセプトを掲げて日々研究に取り組んでいるとのこと。お茶に含まれているカテキンの働きに着目して製品を開発しています。カテキンのもつ消臭・抗菌効果を活用した石鹸や繊維物などを手掛けているのが特徴。飲料水の販売にとどまらず、人々の健康のために日々研究を重ねている企業といえるでしょう。

レシピ

グリーンポタージュ 1人分

食材
作り方

カップに粉末ポタージュと「手軽にカテキン」を入れます。カップにお湯を適量加えてよく混ぜたらグリーンポタージュの完成です。完成後は、別で「手軽にカテキン」を少量のお湯で溶き、最後に上から少しだけ加えると見栄えよく仕上がります。

カテキン茶漬け 1人分

食材
作り方

お茶碗にご飯をよそいます。「手軽にカテキン」をご飯に振りかけて熱湯を注ぎ、トッピングに塩昆布や梅干を添えて完成です。また、「手軽にカテキン」と塩を適量ご飯に混ぜて、おにぎりとしても美味しくいただけます。

3色衣の天ぷら 4人分

食材
作り方
カテキン衣の作り方

3等分にした天ぷら粉と「手軽にカテキン」、塩を加えてよく混ぜる。ある程度混ざったら冷水を適量加えてさらに混ぜ完成。

煎茶衣の作り方

カテキン衣同様に、「手軽にカテキン」と天ぷら粉、煎茶、塩を加えてよく混ぜます。時折冷水を適量加えて混ぜましょう。

通常の衣の作り方

残りの天ぷら粉に塩、適量の冷水を加えて混ぜます。

※3種類の衣ができたら、お好みの具材をそれぞれの衣に付け、180度以上の油で揚げたら完成です。

カテキン蒸しパン 4人分

食材
作り方

始めに、「手軽にカテキン」とホットケーキミックスをよく混ぜます。ある程度混ぜたら、牛乳と卵を入れてさらに混ぜてください。この時、手早く混ぜ合わせるのがポイントです。全体が混ざったら、甘納豆を加えてシリコンスチーマーに流し入れます。最後に電子レンジ、500wに約6~8分かければ完成です。500w以外でもご家庭のレンジによって時間を調整してください。竹串を中央にさし抜きして、生地がついていなければ焼きあがりです。

カテキン白玉

食材
作り方

白玉100gと「手軽にカテキン」をよく混ぜます。途中で、水90ccを少しずつ加えながら練るように混ぜるのがポイント。だいたい耳たぶぐらいの固さになるまで混ぜましょう。理想の固さになったら残りの白玉粉も入れて水を加えながらさらに混ぜる。すべて混ぜたら、20等分して丸めてください。丸めたあとは、沸騰したお湯で入れて浮き上がってくるまで待ちます。浮き上がったものを冷水に入れて取り出したら白玉の完成です。

参照元

  1. ワインと健康.2010/3/12(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/alcohol/sympo/dl/sympo09-0318e.pdf
  2. Scientist of the Week: Amal Kaddoumi(https://www.laboratoryequipment.com/news/2013/04/scientist-week-amal-kaddoumi
  3. Benefits in Cognitive Function, Blood Pressure, and Insulin Resistance Through Cocoa Flavanol Consumption in Elderly Subjects With Mild Cognitive Impairment | Hypertension(https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/HYPERTENSIONAHA.112.193060
  4. -第8回カレー再発見フォーラム-認知症と食生活の関係を探る(https://housefoods.jp/data/curryhouse/know/health/pdf/8th_nl.pdf
  5. 緑茶抹の摂取により高齢者の認知機能低下が改善される可能性を確認(http://www.itoen.co.jp/news/detail/id=23272

サイトマップ

バナー バナー