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認知症の進行を食い止めるために

認知症や、その前段階の症状を食い止めるための情報をご紹介。認知症の診断・治療におすすめの病院や、認知機能改善に役立つ情報をまとめています。

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シロスタゾール

軽度認知障害は、認知症の手前の段階で、予防改善に努めることで認知症への進行を防ぐことも可能です。しかし現在のところ確実な効果の期待できる薬剤は存在していません。

しかし「軽度認知障害から認知症への進行を遅らせる」ことを目的に、治験が行われている薬があります。
それが、シロスタゾール。近年、全国の医療施設で軽度認知障害と診断された人を対象に治験が行われており、
その有効性が明らかになれば、実際の医療現場で保険適用となる可能性を秘めた薬です。

シロスタゾールの特徴

シロスタゾールイメージシロスタゾールは、もともと虚血性諸症状の改善薬として発売されましたが、後に脳梗塞の再発抑制剤としての認知度を高めました。

「プレタール」という薬品名で、大塚製薬が製造販売しており、通常、朝夕の1日2回服用します。錠剤のほか、口腔崩壊錠やゼリータイプもあります。

シロスタゾールに認知機能に対して
どのような効果があるのか

認知機能の低下を緩やかにしてくれる

脳イメージシロスタゾールには血小板の働きを抑制し血液をサラサラにする効果があり、脳梗塞の原因となる血栓を防ぎます。
また血管を拡張する効果で、手足のしびれや痛みを緩和します。

さらに近年の研究で、アルツハイマー認知症などの原因となるタンパク質「アミロイドβ(ベータ)」の蓄積を防ぎ、脳外へと流し去る作用があることが、わかってきたのです。

国内で実際に行われた治験では、ポピュラーな抗認知症薬・アリセプトを服用中の認知症患者を「シロスタゾールを追加服用させたグループ」と「そうでないグループ」の2グループに分け、認知機能低下率を比較しました。

その結果「シロスタゾールを追加服用させたグループ」は、年間の認知機能低下が有意に抑制されていることが分かりました。今後の動向に要注目です。

シロスタゾールと認知機能の関係性について、国立循環器病研究センターでも研究が行われました。どのような結果が出たのか見ていきましょう。

シロスタゾールの認知機能に対する
効果を調べた研究

国立循環器病研究センターで、シロスタゾールの認知機能に対する効果を調査するため、認知症患者を対象とした研究が行われました。研究は認知症の薬ドネペジルを服用している患者にシロスタゾールを併用してもらう形で実施。

その結果、シロスタゾールが軽度認知症患者に有効な薬であることが分かりました。

研究内容

研究は洲本伊月病院でドネペジルを内服している患者を対象に行われた。アルツハイマー型認知症の患者の多くは、しばしば血管の病気を併発することが多かったため、シロスタゾールの抗認知症効果がどれくらいあるかを予想。

シロスタゾールを服用している患者の認知機能低下率をMMSE検査(ミニメンタルステート検査)を用いて効果を調べた。

※ドネペジルはアルツハイマー型認知症の症状を抑えるための薬で、「血栓の生成を防ぐ」「血管を収縮させて脳の血流を上昇させる」といった働きがある。

結果

シロスタゾールの服用で
認知症への進行を遅らせる

テストイメージMMSEによる認知機能検査を受けた患者全体では、ドネペジルとシロスタゾールの併用によるスコア低下の抑制は見られない。

しかし軽度認知症(MMSEスコアが22~26点)の患者のスコアを分析すると、シロスタゾールとの併用を行った患者のスコア低下が観測された。

この研究では、シロスタゾールを併用した初期のアルツハイマー病患者ではMMSEの年間低下率が約80%抑えることができたとも示している。

検査の中で特に著しい結果が出たのは、「時間の見当識」「場所の見当識」「遅延再生」の3つ。どれも初期のアルツハイマー病の障害として挙がりやすい項目で、改善効果が著しかった。

以上のことから、シロスタゾールが早期の認知症に有効であることが分かった。

今後の動向

この結果の発見は患者のカルテ記録をもとにした研究分析(後方視的解析)によるものだったので、シロスタゾールが認知症に有効かどうかは実際に投与して結果を見る(前方視的解析)必要があります。

研究は国立循環器病センターが治験調整を行う事務局として稼働し、多くの施設や医師などの協力のもとで行なわれる予定です。

国立循環器病センターでは、マウスを使ったシロスタゾールの実験を開始しています。この実験では「シロスタゾールが脳に蓄積した老廃物を除去する作用がある」という実験結果がすでに発表済みです。認知症改善を担う薬剤となるかが期待されています。

研究を行った国立循環器病研究センターについて

国立循環器病研究センターは、循環器病克服のための研究や予防、治療の開発などを行っている研究機関です。脳血管に関する研究はその一環で、日本で初めて、認知症予防のための「他施設共同医師主導治験(COMCID研究)」を実施しました。この研究でシロスタゾールで認知症の予防が実現できないか分析、検証を続けています。

シロスタゾールの副作用

どんな薬剤にも副作用の心配はあります。シロスタゾールの場合は?

  • 歯茎の出血や血尿
  • 吐き気や下痢など消化器官の不調
  • 頭痛
  • 動悸やほてり
  • 発疹やかゆみ

シロスタゾールには血小板の働きを抑制するため、人によっては出血などの副作用が現れることがあります。

ただし今のところ、認知機能改善のために用いられる容量は、脳梗塞再発予防に用いられる容量の半分程度となる予定のため、副作用の発現率も低下すると予想されています。

シロスタゾールを服用している
ご本人・ご家族の口コミ

副作用がなかった方・ご家族の口コミ

副作用があった方・ご家族の口コミ

軽度認知障害の方・ご家族の口コミは見当たりませんでした。ほかの疾患で服用されている方の口コミをご紹介します。

副作用がツライときはどうしたらいい?

我慢せず、担当医に相談を

続けられないイメージシロスタゾール服用後は副作用が出る可能性があります。その際に、医師に相談せずに自己判断で服用を止めてしまうと症状が悪化する、体調が悪くなるなどといった状況になりかねません。どうしても辛そうだから続けさせたくない、続けられないときは我慢せず、1度担当医に相談してみましょう。

休薬といって、数日服用をお休みするといった対策を考えてくれる場合もあります。
医師は一人ひとりの症状や体調を考慮した上で薬を処方しているので、自己判断で量を減らしたり服用を止めたりするのは避けるようにしてくださいね。[注1]

休薬するのが不安…という方は

運動や食事、日常でできる
軽度認知障害の改善方法を取り入れよう

食事イメージ副作用が辛いあまりに医師に相談し、休薬が認められたとしてもいざ薬を止めるのは怖いものですよね。その気持ちもわかりますが、副作用で苦しみながらつづけるといつまでも辛い思いをしなければなりません。また無理して服用することでストレスになり、逆に体に悪いといった状況になる場合も…。医師から休薬が認められたら服用をやめ、食事や運動など薬以外に改善できる方法を試してみると良いでしょう。

食事で認知症への
進行防ぐ!
軽度認知障害(MCI)に
良い成分とは?

シロスタゾールはアリセプトとの
併用もできる

認知症の薬で最もポピュラーなのがアリセプト。では、軽度認知障害の薬としては新しいシロスタゾールはアリセプトと併用できるのでしょうか。

東海大学八王子病院神経内科教授の北川泰久教授へのインタビューで、軽症のアルツハイマー認知症に対して2年間の実験を行った旨が記載されていました。[注2]

その実験では認知が悪くなる度合いがアリセプトのみ投与した場合に比べて、アリセプト+シロスタゾールの両方を投与した場合の方が1.5倍ほど良くなっていたとの結果が出たとのこと。それによって併用した方が認知症に対して効くのではないかといわれています。[注3]


プラズマローゲンイメージお薬に頼るだけでなく脳への刺激を与えることが重要なので、複数の対策を行っていくことが鍵となります。食事面を見直し、軽度認知障害の改善へと目指しましょう。

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とは?

参照元

  1. "認知症の薬、どうも副作用がひどくて".YOMIURI ONLINE yomiDr.https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161114-OYTET50027/,(参照 2018-05-18).
  2. "脳梗塞予防薬が認知症の進行抑制にも有効であることを確認".国立循環器病研究センターhttp://www.ncvc.go.jp/pr/release/006264.html,(参照 2018-05-18).
  3. "アルツハイマー型認知症におけるシロスタゾールの効能・効果".キョーリン製薬http://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/150659-1-12.pdf,(参照2018-05-18).

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